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No.001 住まいとライフステージ (03/25,1999) 美里学
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1月31日付の朝日新聞に、作家の篠田節子さんの「住宅に寄せる幻想」というコラムが掲載されていた。40年前のニュータウンが現在ではゴーストタウン化している話や、年老いた夫婦にとっては庭の維持管理は負担になる話など、将来、実際に起こるだろう話を分かりやすくまとめてあった。
篠田さんはコラムの中で、「家族は固定的なものではない……構成員は、生まれ、死に、分離独立し、外部から入ってくる……家は、その器だ。収容する人の数、年齢構成、ライフスタイルによって、要求されるものが変わっていく」と書いている。言われれば当たり前のことであるが、どれだけの人がこのことを分かって行動しているだろうか。
新婚さんの家には、ほとんどといっていいぐらい婚礼家具セットがある。これも、実際には邪魔になってくるケースの方が多いように思われる。先日、中古マンション(私がリフォームの計画をした)を購入した友達の家では、造り付けの収納が多くあったため婚礼家具セットが不要になり処分するはめになっている。また以前、嫁いだ私の姉が、転勤先の社宅が小さくて、家具を捨てるに捨てきれずに倉庫に保管してもらっていたこともある。このようなケースはよくあることではないだろうか。
必要なときに必要なだけ購入していけばいいのではないだろうか。ちなみに、私が結婚したときには食器棚、下駄箱、整理棚だけで、洋服たんすは購入せず、押入を少し改装し利用した。また、空間が狭く感じるのでダイニングテーブルは座卓式とし天板だけを購入して足はそのへんにある箱を利用した。私も基本的には篠田さんの意見と同感で、「(人生の)節目ごとに住まいを取り換えていかれるのが理想」だと思う。
ライフスタイルという言葉はもうすっかりおなじみであるが、「横」の軸の差異を考えるだけではなく、「縦」の軸の差異、すなわちその人の生きる時間の中でのニーズの変化を考えるという、ライフステージの思想が求められているのではないだろうか。■
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