「住まいにひとこと」No.005「メーターと景観と企業努力(2)」に対して、北海道のKさんからお便りを頂いています。Kさんは、ガス会社で電話回線使用によるガスメータ運用管理をしている方ですが、いろんな意味で参考になるご意見をいただきました。そのお便りから抜粋するかたちで以下、ガスメータ管理の問題点について記してみたいと思います。
●なぜ目立つところにメータがあるのか(その1)
なぜ目の触れる所にメータが設置されているか?について、Kさんからは次ぎようなご意見をいただきました。
「ガスメータの場合、正面に液晶の表示。旧メータではランプが付いております。これはガスの使用状況およびメータが故障していないかと言う事を知らせています。緊急時に何が起こっているのかと言う事も状況により表示されます。この為、目に触れやすい所に設置されている事が多いのだと思われます」
●なぜ目立つところにメータがあるのか(その2)
もうひとつの理由をKさんは「ガス会社側よりの勝手な理屈で申し訳ないのですが」と断られたうえで、次のような理由をあげています。
「料金の延滞時による強制停止、および10年に一度のメータ交換により、設置する場所がだいたい決まってしまうと言う事があります。ガスメータを交換する場合に原則としてお客様がいらっしゃる時にご訪問するのですが9割以上の方が日祭日および夜間しか在宅されないと言う問題があります。この為、事前に通知文書を配布させて頂いた上での交換作業となってしまいます」
つまり、ガス会社の人が自由にメータを交換したり、場合によってはガスを止めたりできるようにすると、自ずとメータの設置場所が限定されてしまうということみたいです。
●インターネット時代の影響がガスメータに
私たちがなかなか気がつかない問題もKさんからご報告いただいています。電話回線を通じてメータを管理しているガス会社の対応で問題になるのが電話回線の種類だそうです。現在、(1)アナログのダイヤル回線、(2)アナログのプッシュ回線、(3)デジタル回線が混在しています。
デジタル回線はインターネット利用にともない急速に普及したもので、Kさんによると、デジタル回線に対応するガスメータ管理のための機種はやっと今年になって登場したということです。つまり、いままでメータの集中管理のためにアナログ対応型の機種を設置していたのが、デジタル回線に代わった場合、この新機種に取り替えない限り、集中管理ができなくなってしまったわけです。
住んでいる人が電話回線の種類を変えたらガス会社が困る……なかなか普通の人にはピンとこない問題です。
●携帯電話の問題
いままでは、住んでいるところに電話回線がひかれている状況でさらに携帯電話、PHSをもつ、というのが当たり前でしたが、最近は必ずしもそうではなくなっています。ご存じのように電話回線をひくためには最初に7万円ほどNTTに払って権利を買う必要があるのですが、4年間だけそこに住むという学生や、1〜2年間の単身赴任の場合、携帯やPHSだけもって、部屋に電話回線をひかないというケースが増えているのです。となると、どうなるのか。
いままでおこなっていた電話回線によるその部屋のガスメータの管理ができなくなってしまうのです。メータ管理のためガス会社が回線の料金を負担するのは採算があわないことは当たり前の話です。
●水道のメータ
Kさんは過日、ガスメータ・水道メータ大手の某社の総会に参加して次のようなお話を耳にしたそうです。この会社では、ガスメータの交換期限が7年より10年に伸びた事によりガスメータの売上げが減るため、水道メータの分野でも遠隔監視装置を売り込んで行きたいと言っていたというのです(水道メータの期限は7年だそうです)。
水道は遠隔監視装置がついていないのですね。Kさんからは「水道メータに集中監視装置が取りけられていないのはなぜか?」というご質問をお寄せ頂いています。水道はガスや電気と異なり民間会社による運営ではないので、なんらかの規制があるのかもしれません。この件について、なにかご存じの方は是非ご意見をお寄せください。お待ちしています。
●計画が大事
またKさんは、遠隔監視のための配線をあきらめざるを得ないケースについても書いていただいています。
「新築時において施工会社にて電話の配線を通す配管を事前に用意して頂く事が多くなって来ましたが、施工完了後にお客様よりお問合せがあり、確認したところ、配線を通す配管を設置していない為に断念せざるをえない事があります。『新築したばかりの我が家に配線を通しますから穴を開けさせて下さい』と言われてもお客様は納得出来ないですから。これは施工会社とガス会社において意志の疎通が良くない時に起こります(お恥ずかしいかぎりですが)。施工会社に知識がある場合は問題ないのですが、ない場合は要注意です。この為、他社様では配線を不要にする方法が発表されています。後付け時に有効と思われます」
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電話配線の露出を改善(ただしデジタル回線の場合は不明)/東京ガスのプレリリース(ガスメータの自動検針用無線装置を開発)
http://www.tokyo-gas.co.jp/Press/981201.html
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●メータとガス漏れ警報機
またKさんはユーザーからの苦情として次のような例をあげてもらいました。
「お客様にてコンロを使用中に他に気を取られて忘れボヤを出してしまった。なんの為に装置を設置したのか?と言う事なのですが、台所に設置されているガス漏れ警報装置はあくまでガスを検知するものであって煙は検知されません。お客様への説明が不十分なのが原因なのですが(台所に火災警報器を設置される事をお薦めします)」
ではメータとガス漏れ警報機とはどういう関係にあるのかでしょうか。Kさんの説明を引用します。
「ガス漏れ警報器とガスメータは相互監視状態にあります。ガス警報装置にてガスを検知した場合は、ブザーを鳴らしガスメータにてガスを停止させます。逆に、ガスメータにて配管のガス圧力を監視し異常が見られる場合(ガス漏れ時)、ガスを停止しガス警報器のブザーを鳴らします。他には一定時間(約1時間)ごとにガスメータより警報器が正常に作動しているか確認しています。異常が見られる場合、受信センターに情報が送られます」
ただし、自動検針装置が設置されていない場合、ガス警報器とガスメータが連動していない事があり、この場合、相互監視はされていないのでご注意を、ということです。
●オール電化も万能にあらず
ここ数年、ガスを一切もちいないオール電化への切り替えが進んでいるようです。ガス漏れ事故防止などいろいろな理由があるのでしょうが、はたして不自由はないのでしょうか。Kさんは、ガス器具会社が調査したオール電化に関する調査報告書から次のような点を指摘しています。
第一に、20年以上使用しないと元が取れないという点。Kさんは「すこし偏った所もありますが」と断りを入れていますが、やはり割高なのでしょう。
第二に、魚がきれいに焼けない(!)。「オール電化に切り替えた方のご意見なのですが、年配の方で魚がきれいに焼けないので電気会社を呼んだところ、こんなもんですよと言われ、その方は魚を焼く時はカセットコンロを使用しているとの事です」。Kさんの会社内でも同じ様な問合せがあり、オール電化のお客様にカセットコンロのチラシを配ってはどうかとの意見が出ていたそうです。
●料金値下げはうれしいけれど…
近年、規制緩和でさまざまな分野で価格競争が激化し統廃合が加速しています。ガスも例外ではないのですが、Kさんからは次のようなご注意も頂いています。
「ガス料金の低下はお客様に取っては喜ばしい事とは思いますが、私は保安面での低下もある様に思われてなりません。この為、お客様におかれましてはガス料金の価格のみではなく緊急体制(日祭日および夜間に連絡が取れるのか?)、つまり、ちょっとした事でもすぐ来てくれるのか?と言う事を事前に確認される事をお進め致します。複数社比較検討されると状況が見えるのではないでしょうか? 来て欲しい時に連絡が取れないと言う事を良く耳にします。料金の事で思い出したのですが、弊社におきましては装置の設置費用、維持費はすべて無料(電話はフリーダイヤル)なのですが、工事費用のみ有料および全て有料と言うところもあるようなので契約前に確認をお薦めします」
また「緊急体制」ということでいうと、札幌のガス会社に「一高たかはし」という会社があるそうで、ここでは24時間ライブで受信センターの状況を見ることができるそうです。■
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