★HABITAT:住まいにひとこと:安ければいいのか?売れればいいのか?★

-
ハビタット
HABITAT

* CONTENTS *

feature articles
〜特集のページ〜

住まいにひとこと

こんなモノが欲しい!

Q&A

HOME


(株)メディアフォレスト
habitat@mediaforest.com
 
[メニューへ戻る]


No.046 てんこもりの条件、その結果は?
    〜公的機関の住宅設計条件(12/2,1999) 美里学

    ご意見はこちら

 某自治体が募集する設計競技(コンペ)の募集要項を見る機会があった。いわゆる住宅供給公社の設計コンペで、ハウスメーカーや地場の工務店が参加し、優れた設計提案のメーカーが当選、住宅を分譲販売できる権利を得ることになる。

 募集の目的として「民間企業の技術力の蓄積を最大限に生かして…」とあるが、公社が注文をつけている設計条件はA4サイズ30枚近くにおよび、細かいものには、巾木や廻縁は木製(例えば化粧シート貼など)という表現までされている。そして、下記のような内容が全体条件として掲載されているのである。

・21世紀に向けたゆとりある住宅であること
・高齢化社会に対応した居住水準向上の先導的機能を持った住宅であること
・環境共生や省エネルギーに配慮した住宅であること
・健康及び環境にも配慮した住宅であること
・付加価値を付き創意工夫を行った住宅であること
・市場ニーズを反映した最新の住宅あること
・顧客の多様なニーズに応えられる住宅であること
・明確なセールスポイントをもっている住宅であること
・街並みに対しても個々に対しても良好な外観デザインの住宅であること
・植栽は、害虫の心配のないもの etc

 募集要項には「民間企業の技術力の蓄積を最大限に生かして…」とあるが、ビルダーでも各社標準仕様というものがあり、大量に購入することでコストを下げる努力をしている。そんな中、あまりにも多くの条件があると、場合によってはビルダーの標準仕様に合わなく、かえって割高になるケースもあると考えられる。

 また、少しでも公社の仕様と異なる提案は「採用できない」という指示に加え、請負金額や設計経費なども厳しく条件が決められている。参加ビルダー側の話を聞くと「過剰な設計条件のために公社の仕事を請負うメリットはない」、しかし「公的機関とのお付き合いということで参加もやもうえない」というのが本音のようである。

 公社側がいう『良好であり斬新、高品質でありローコスト』という内容は確かに重要なことではあるが、どんな人をも100%満足させ、どんな条件をもクリアする完璧な住宅など考えられるだろうか(理想を高くもつことは大切で、それを否定する気は毛頭ないが…)。

 このように公的機関が、完璧な住宅をつくらせようとするあまり、結果は、どれをとっても平均点という平凡な目的のはっきりしない住宅になってしまうのは目に見えている。もし、公的住宅で上記のような条件全てをクリアしている自慢できる住宅を今までに建てたことがある自治体の関係者の方がいたら、ぜひ参考にしたいので物件情報を公開してい ただきたいものだ。■

※実際に住んでみて…というユーザーの立場から、あるいは供給側の立場からなど、公的な住まいに関する意見、感想をお寄せください。お待ちしています。

 

    ご意見はこちら



▲TOP