★HABITAT:子供の食生活問題から子供部屋を見直す★

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No.053 子供の食生活問題から子供部屋を見直す(03/15,2000)  美里学

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 少し前になるが、NHKスペシャルで、現代の小学生の食生活についての現状を調査、報告する番組があった。私は学生時代にボランティア活動で子供達に接する機会があり、また母親も料理研究家として仕事をしていた影響で大変興味深く見ていた。

 報告によると最近は、朝食や夕食を一人で食べている小学生(高学年)が増えているとのことである。家族と一緒に食べないで自分の部屋で好きなテレビを見ながら食べたり、塾や習い事のため家族と時間が合わなかったりして一人で食べるケースが増えているらしい。

 塾や習い事などでやむを得ない場合もあるだろうが、自分の部屋で好きなテレビを見たいからというのはどうも納得がいかない。インタビューの中には「子供の判断に任せている」と子供の人権を理由にしている母親もいたが、成長期の子供の食生活を子供の判断に任せることが本当にいいことなのだろうか。

 私の母親は「食事はおいしく、楽しくいただいて身につくもの」「嫌々食べていては、身につくものも身につかない」と繰り返し言ってきた。きちっとしたデーターをとって言っているわけではないので根拠はないのだが、一人で食べるが故に偏食をしたりすることは十分に考えられるし、大勢の楽しい雰囲気で知らぬ間に嫌いな物が食べられることもまた事実である。

 私はボランティア活動をしていた頃(20年程前)、子供達の自閉症、登校拒否、家庭内暴力という問題に触れる機会が多く、その中で子供部屋の与え方やその時期、与えるに当たってのルールなどを取り上げ、それらの問題点についてよく意見交換をした。家庭環境や住環境によって答えを一つに絞ることはできないのだが、何も考えないで子供部屋を与えるのではなく、状況に応じよく考えた上で与える必要があるというのが結論であった。

 私の場合、マンション住まいであるが、子供達にはそれぞれ小学生に入る時に洋室をリフォームして子供部屋として与えるようにしてきた。しかし、未だにコミュニケーションを目的としてつくったLD(リビングダイニング)に集まり、遊びの延長で勉強をしているという感じである。もちろん、机に向かう時間も増えてきたが、大きいダイニング座卓で顔を突き合わせてワイワイやりながら勉強している姿も意外と楽しそうである。

 また、上の子供が習い事から帰ってきて遅れて食事をとる時にも、下の子供がテレビを見ているか、私が新聞を読んでいるか、母親が洗濯物を片付けているかなど、そこには必ず誰かがいるため会話が途切れることはない。

 家づくりにおいて、設計者は5年10年先を見つめ、現在目に見えないものにも配慮し、ユーザーニーズに応えなければならないものである。その中で【子供部屋は子供の成長を考慮し、かつ与え方を考える】というのが私の持論である。

 単に、部屋の大きさや数だけで判断するのではなく、つくり方や配置の仕方、またリビングやダイニングのつくり方しだいで無理なくコミュニケーションが形成されること、そして【家づくりは子供の成長に影響を与える】ということも認識して住まいづくりに取り組んでもらいたい。■

 

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