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No.072 安くても高くつく宅地(9/8,2000)
美里学
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大規模住宅団地は、都市基盤整備公団(旧住宅都市整備公団)や行政が事業主となって造成、開発さていることが多い。従って、水道、ガス、電気、下水など最低限のインフラ設備に関しては、ほぼ完成された状態で消費者は宅地を購入することができる。
しかし、公団や行政の団地だからといって全てが優良宅地ではないという認識を持つようにしていただきたい。宅地を購入する段階で注意して欲しいのが、宅地を購入した後に行われる住宅計画についての配慮が十分になされていない造成地では、安く宅地を購入できたと思っていても住宅建設の段階になって、思わぬ金銭的負担を強いられることがあるということだ。
具体的には、道路や隣接宅地との高低差があるにも関わらず、必要な擁壁が施されていない宅地や、造成段階で車庫部分の土のすき取りが行われていない宅地等は、住宅建設着工以前の宅地整備に大変な費用が発生することになる。決して極端な例ではないのだが、2m以上も道路との高低差があるにも関わらず、地下車庫が施行されていないため、購入後に何百万円もかけて施行しなければ、まともな間取りが計画できなかったといったケースなどは本当によくある話だ。
このようなケースは、開発事業者が開発許可を急ぐあまり、本来なら必要な工作物の施行を省略したり、造成段階でのコストを削減し、宅地販売での利益を少しでも多くしようとするための行為であって、優良な団地のようであっても総合的な配慮がなされている優良な宅地とは決していえない。
そんな宅地を個人消費者には直接売りにくいため、設計競技として公募し民間企業へ押し付けたりする手段が公団や行政の手口として行われることもあるらしい(!?)が、何れにせよ最終的には消費者の負担となって跳ね返ってくることには違いはない。
結論をいうと、宅地を購入する際には、周辺の宅地との価格差を調べ、建物が建てられるような条件に手が加えられた状態での比較、検討をする必要があるということである。これは、一般消費者にもいえることだが、住宅を供給するために宅地購入を考える企業の責任者にもいえることなのである。(美里学)■
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