★HABITAT:破壊される街並みを見て思うこと★

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No.076 破壊される街並みを見て思うこと(10/14,2000)  美里学

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 古い街並みや名建築がいとも簡単に取り壊されている。趣のある古い街並みにまったく景観を無視した分譲住宅が建てられたり、町角にある古いが洒落た建築物も知らない間に取り壊され何の変哲も無い四角いビルが建てられてしまう。都会でも、バブル景気時に地上げによって立ち退きを強いられ、買い占められた土地が不良資産として未だに残っている。

 フランスに住む知人の話によると、フランスでは古いビルの解体や撤去には法的な許可を受けることが義務づけられているとのこと。フランスの人々は、街や歴史ある建物を市民の財産と認識しているというのだ。

 アメリカでも住宅の新築や増築には、自治会やHOA(ホーム・オーナーズ・アソシエーション)と呼ばれる団地内管理組合の承認が必要であるところが多い。そして、このように自治会やHOAにより住環境が維持、コントロールされている住宅地が優良な住宅地として人気が高いのである。

 それに比べて、日本の場合はどうだろう。自分の敷地を囲ってその中だけがよければいい、また、自分の敷地に自分の好みで家を建てて何が悪い、という認識がまだまだ強いのではないだろうか。建築協定や緑地協定のような良い環境を維持することを目的とした規制を締結していても、平気で無視する住民もいる。それが例え1件だけでも街並景観としての価値が下がり環境は崩れてしまうのだが、当の本人はまったく気にする様子もない。

 偏見といわれるかもしれないが、この傾向はお金持ちに多い。言うまでもなくお金に余裕の無い人にとっては住宅を買うだけで精一杯なのだが、お金に余裕のある人にとっては分譲段階で植えられていた生垣を抜いてでも自分が気に入るようにブロックで閉鎖的に囲むようなこともできてしまうのである。

 私は、日本人も自分の家を管理するという考えから、住んでいる環境を維持するという認識を持つようになってほしいと思うのだが、現状では、行政も開発業者も建設後の住環境の維持に前向きに関わろうとすることはない。せめて、このような問題についても学校教育の場(総合学習の一つとして)で 取り組み、子供のころからその重要性について学ぶようにしていくことが日本の住環境のレベルアップにもつながっていくのではないかと思うのである。■

 

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