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No.082 ニーズの伝え方(11/28,2000)
美里学
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エクステリアに係わらず、設計をするときにユーザーから「隣とは違うことをして下さい。」や「少し変わったことをしてください。」と言われることが少なくない。これも消費者ニーズのひとつには違いないが、ニーズの伝え方も、ひとつ間違えればとんでもないことになることも知っておいていただきたい。経験も技量もある設計士なら、消費者の伝えたいことはどういうことか、大きく取り違えることはないが、何でもユーザの言うことを実施し、いざというときの責任逃れを考えている業者も多いことを覚えておいていただきたい。
例を上げると、「レンガを使ったエクステリアをお願いします。」と伝えたのだろうか?
舗装も塀も全て同じレンガで仕上げられているエクステリア。
「変化のあるエクステリアにして下さい。」と伝えたのだろうか?
全てに曲線デザインが施されているエクステリア。
これらは、確かに消費者のニーズには忠実に施工したのかもしれないが、決して意匠的に検討されているわけではないといえる。レンガは使いすぎるとコストも上がるし、建物との色のバランスや周辺との景観上の調和においても問題になることがよくある。曲線も必要以上に多用すると、くどいデザインとなり見た目によくない。
言い方は悪いかもしれないが、実力(提案力)の無い住宅ビルダー、設計事務所、施工業者に限って、自らの提案を行わないで「これはどうしましょう?」とユーザーに確認する傾向がある。そして、そのことを問題がおきた際に「ニーズは守っています。」という責任逃れの武器に利用することが多々ある。
これは、エクステリアだけのことではなく、建物のプランニングやインテリアの仕様決定時においても同じことがいえる。消費者に対応する担当者の技量が高ければ、間違って持ち掛けられたニーズに対しても、はっきり問題点を取り上げ適切な提案ができるといえる。
消費者として、何でも意見を聞いてくれるから安心、と思うことは大きな間違いなのである。なぜなら、住まいづくりにおいて100%完璧などありえないのだから。■
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