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No.090 食生活と家庭 (1/26,2001) 美里学
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正月休み、家族とゆっくり食事をしているときに、昨年の朝日新聞論壇で紹介された千葉県赤十字血液センターの尾関由美さんの『献血が語る若者の貧困な食事』についての記事を思い出した。以前に私も「食生活と子供部屋」
で述べたが、献血の検診医という立場で家族そろっての食事の重要性を主張されている。
子供達が、夜の9時ごろに塾帰りだろうか、電車のなかでスナック菓子を食べたり、中学生ぐらいがコンビニの前で座り込んで友人としゃべりながら飲食をしていたり・・・。彼らが、家で食事をせずに買い食いが多いことは身近によく感じられる光景となっている。
尾関さんは、若者の身体の栄養のみならず、食卓で家族とのコミュニケーションから得られるべき「心の栄養が足りていない」ことと、彼らが「中高年に達したときの生活習慣病にかかる率が高くなる」ことを心配されている。そしてこのことが、高度で高額な国民医療費の増加を招くことになりかねないことも主張されている。
彼女が提案するように、政治家や旧文部省や厚生省が子供達の心の荒廃の問題や医療費の削減に取り組むのなら、『食生活や食習慣の改善とそれを可能にする家庭生活の改善』も呼びかけて欲しいというのはもっともな話だと思う。
私も食事の大切さは認識しているつもりだが、ただ栄養のある美味しい食事があるだけではなく、それに加え家族そろって食事をとるための住環境がつくられていることが大切なことではないかと思う。
リビングルームが家族とのコミュニケーションの場と思っている人は多いかもしれないが、子供達それぞれが自分の部屋を持っているなら、そこが一番落ちつける場であり、閉じこもろうとするのは誰もが理解できる事だろう。
それに、ハウスメーカーをはじめとするビルダーの決まり切った提案、例えば6畳のダイニングスペースに4人掛けのテーブルに椅子、8畳のリビングルームにソファーやテレビ、テーブル、キャビネット等を置いてどこにゆっくりくつろげるスペースが残るというのだろうか。
いつの時代の基準?が参考になっているのか調べてもしょうがないことだが、単にリビングとダイニングを区別するだけではなく、ダイニングルームだけでも充実させ食事の時間をくつろげるような環境づくりを考えることもひとつの提案ではないかと思う。
尾関さんが問題提議されているように、『家族そろってとる食事の重要性とそれを可能にする住空間のありかた』については、住まいを供給する側も積極的に問題提議していく必要があるのではないかと思う。■
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