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No.098 住宅に新商品は必要?  (5/11,2001)  美里学

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  結婚当時に購入した洗濯機がこわれて買い換えたのが2年前。それなのに変なブザー音が鳴り「サービスマンを呼んで下さい。」とメッセージが出て動かなくなってしまった。たった2年で故障するのかと思いサービスマンを呼んだが、「まれに悪い部品どうしが組合わさってしまうケースもあるんです。」と2年で故障してしまったことに対して申し訳なさそうに弁解していた。また、10年使って故障した電子レンジは「もう寿命ですね。部品のストックは8年間なので修理部品がありません。それに、今は修理代で新品も購入できますよ。」といわれてしまった。丁寧に使っていただけに買い換えるのがもったいないような気持ちで処分したものだ。

 とにかく、この数ヶ月間で日本の家電製品はどんなに丁寧に使っていても10年程でつぶれて修理もできなくなってしまうものなんだという認識を持たされてしまった。それに加え、欧米の家電製品は修理部品を20年間ストックしているようなメーカーもあり、少し値段が高くても丁寧に使えば長く使える商品が多いと聞く。安い商品を2回買うのか、少し高くても長く使えるものを買うのか、価値観の違いではあるが、丁寧にそして愛着を持って使っている物はだれでもそう簡単には処分する気にはなれない、そんなものではないだろうか。

 さて今、日本の住宅メーカーでも家電製品や車のように住宅が商品として取り扱われるようになり、その商品開発周期も短くなりつつある。新聞でも「○○に配慮した××住宅」というように各メーカーが競い合って新商品を発表している。しかし、そのかわりに生産中止となっていく商品もあるわけで、このことは、新築後数年で外装材(外壁材料やサッシ)や内装材(ドアや床材)のストックがなくなり、修理やリフォームの対応が厄介になる可能性があることも意味していることになる。大手住宅メーカーの住宅でも、構造や外壁に関する保障が10年間しかないのも、日本の住まいが築25年位で立て替えを考え始めなければならないということも、全て納得できる現象なのである。

 はっきりいって、耐久性が60年ある住まいを建てるノウハウはいくらでもある。しかし、それでは住宅メーカーをはじめとする住宅産業は商売にならない。そんな業界の認識があるが故に、欧米に比べて日本の住環境がいつまでもレベルアップできないといえるのではないだろうか。

 家電製品や車以上に長く利用する住まいを、短期間の検討で流行を追求するような現状には困ったものだが、性能表示制度も始まったことだし長く住める良好な住まいを提案してくれるビルダーが増え、消費者も価格だけで住まいを判断するようなことから脱却できるようになることに期待したい。■


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