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No.113 ITの普及に思う−問合せ数に満足する住宅メーカー  (11/16,2001)  美里学

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 IT革命が景気を左右し企業を変えるかのように言われてきたが、インターネットを利用し情報や商品を得ることによって恩恵を受けるのはエンドユーザーである消費者でなければならないのではないだろうか。

 もちろん、企業にとっても情報収集や広告、宣伝というメリットもあるが、対象を一般の消費者と考えるなら、いくら企業がIT革命に乗遅れまいと力を入れてホームページを作成したところで魅力のない商品や情報に消費者が関心を示すことはありえないと思う。まして、不特定多数の人がみる訳だからいい加減な対応をしているようでは二度と見る気にもならないという消費者心理をどれだけの企業が認識しているだろうか。

 さて、住宅業界でも、インターネットによる情報提供が盛んに行われており、住宅メーカーでは月に7〜8千件も問合せがあると新聞で社長自らが自慢している大手メーカーも紹介されている。しかし、月に8千件の問い合わせに真剣に答えて返信するには、20日間で1日400件を処理していると考えても、40人体制で1日に10件の相談に答えていかなければならないことになる。カタログの請求に対応するだけならまだしも、計画や資金計画の相談にはとてもではないが1日10件など対応できるものではない。例え大手であってもこれからの住宅産業の先細り時代に多くの人材を投入してまで、相談に真剣に答えているなど私には考えられないことである。

 すでに、インターネットで得た情報をさらにインターネットで確認することもあたりまえになりつつある状況下では、単に問い合わせ数が多いことだけで納得しているようでは話にならないのではないだろうか。消費者にとって必要とされる情報を提供している企業だけが、本当の意味でのITの恩恵を受けることができるのではないかと思う。

 インターネットの普及は、ホームページを開設しているとか、IT関連に関わっているという企業側の自慢話ではなく、企業のあり方そのものが消費者に問われ始めるということではないかと思う。ITが時代を変えるのではなく、やはり企業や人が変わらなければ単に無駄な投資をしているだけにしかすぎないといえるのではないだろうか。■


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