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No.118 パワービルダーの住まいづくり (2/8,2002) 美里学
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はじめて住宅を購入しようとする若い1次取得者層をターゲットにして、戸建て住宅の需要が伸び悩む中、低価格の分譲住宅を供給し急成長を遂げている住宅会社が「パワービルダー」と呼ばれ話題になっている。首都圏を基盤として10社程度あるといわれているが、地域的にみれば大手住宅メーカーと並ぶ、いやそれ以上に販売戸数を供給しているパワービルダーもあるという。
さて、ここでこれらの企業が低価格販売できるいくつかのポイントについてふれてみたい。
1.住宅展示場など持たないため固定費が安い
2.良い条件の土地があれば数戸からでも手がける(事業化の判断が早い)
3.住宅の規模が小さい
4.エリアを限定する(1都3県程度)
等が大きな特徴である。
しかし、ここで問題なのは3番目の住宅の規模である。大手メーカーが通常分譲してきた建物は、マンションからの買替えや公庫の融資金額が多いことなどからも125平方メートル以上を確保するように計画されてきたが、パワービルダーは100平方メートル程度と少し大き目のマンション程度の広さも多い。当然のことながら敷地面積も小さいが、住宅の規模までも小さいことが後々問題になることも忘れてはならないといえる。
例えば、若い1次取得者層で子供が1人で小さい時期での購入ではこの広さに納得できるものかも知れないが、子供が2人になり成長するにつれ手狭になるということは多い。また、親世帯を引き取らなければならないようになる可能性もないわけではない。ということもよく考えると低価格だからといって簡単に飛びつくわけにはいかないはずなのである。
また、不良債権処理や企業の合理化により放出されているような良い条件の土地がいつまでも出回るわけではない。仮に今後数年間は人口の多い団塊ジュニアが住宅を購入すると考えてもそれ以降は確実に需要が減る。ということで急成長企業ほど景気や社会現象の影響を受けやすいものだ。会社に万が一のことがあっても、その後の補償やアフターは本当に大丈夫なのだろうか?どう考えても単に低価格だからという判断での住まいの購入はやはり間違っているように思えてならない。
最近は、待てば待つほど安い物件が出てくるため、内容や質よりも総額で購入を判断する顧客が非常に多くなっている。しかし、本当に良質な住まいが低価格な場合は問題ないが、質の悪い単に小さくしただけで低価格という物件もあるという現状をよく認識するべきだと思う。
首都圏では、住宅メーカーのシェアをパワービルダーが食い、住宅大手の売上げ合計が10%もダウンしてしまったのだが、こんなに簡単にシェアを食われるということは成長産業の中にいた従来の住宅メーカーも、単に政策上の都合で成長させてもらっていただけと言った方がいいのかもしれない。
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