|
feature articles 〜特集のページ〜
住まいにひとこと
特選オンラインショップ
Q&A
こんなモノが欲しい!
HOME
|
|
[メニューへ戻る]
No.120 住まいを持つことのデメリット (3/8,2002) 美里学
ご意見はこちら
|
住宅メーカーの営業マンに聞いた話である。「最近の購入者は文句が多くて困る。」というので、いつもの様に自分の対応の悪さからの愚痴だろうと思いながら聞いていたのだが、今回はどうもそうともいいきれるものでもなさそうな話である。
ある購入者は、「伸びた木の枝に対して隣りから苦情がきている。庭に木を植えたのは住宅メーカーだから何とかして欲しい。」と、また「隣接する公園の声がうるさい。公園から覗かれているようで何とかして欲しい。」、「木製デッキにひびが入ったので取替えて欲しい。」、「キッチンの扉が外れたので何とかして欲しい。」等々。
確かにこれらをクレームとして大騒ぎする購入者には愚痴の一つも言いたくなる気持ちはよく分かる。
植栽は何れは成長し枝も張る。公園や広場に隣接した宅地は開放感があるが、反対に覗かれるというリスクもある。木製品のような自然素材には経年変化はつきもの!メンテナンスも当然必要である。キッチンの扉も通常ドライバー1本でネジを締めるだけで直るケースがほとんど。
それらに「クレームはその日に対応!」「信用第一!」とかいって何でもすぐに対応し購入者の信用を得て今後の紹介販売にもつなげようと、アフターサービスに各住宅メーカーが躍起になっているのも事実であるが、購入者も自分の目で見て自分の判断で買ったものを後から責任転換して何とかして欲しいと注文を付けたり、簡単に直せるものまでも頼んだりとい
うのはいかがなものだろう。
最近の住宅購入者は、比較的若い人が多いようだが、せっかく庭付きの戸建て住宅を購入したのに「管理に手間のかからない植栽は?」、「木製品に変わるメンテナンスのかからないものは?」等々自分達の都合のよいことばかり並べる購入者も多い。反対にそうまでして何故庭付き戸建て住宅が欲しいのか、賃貸マンションの方が気が楽だろうといいたいことも。
医者は、不摂生ばかりして病気になった患者にも治療をしてはくれるが、患者も直す努力をしなければ絶対によくなるものではない。設計者も、よい住まいのための設計やアドバイスはできるが、維持管理して長く住めるようにするには入居者の努力はかかせない。どんなに丈夫な人でもたまには風邪をこじらすように、住まいを持てば持つことによるデメリットからは逃れることはできないと考えるべきではないだろうか。むしろ、そのデメリットも楽しみながら対処していくくらいの気持ちの余裕がないなら、家など建てるとストレスをためるだけなのかもしれない。■
|
ご意見はこちら
|