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No.141 その地を選択する理由 (2/7,2003) 美里学
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正月休みを利用して新聞の切り抜き資料を整理した。日付を記載し忘れていたため昨年のいつごろの記事か不明だが、朝日新聞の「経済気象台」に『店より町の魅力』というコラムが掲載されていた。2005年3月末で切れる市町村合併特例法に伴って約3200市町村を1000に減らすことを目指し戦後3分の1にして以来の大合併を進めていることに関して記載されていた記事の一部である。
・・・以下新聞記事・・・
東京日本橋にある複数の百貨店が話し合って「日本橋まつり」というテーマを揚げて共同で1本の新聞広告を数回出した。ひとつの実験は時節柄でもあり広告宣伝費の節約でもある。しかし、これは地域に人を呼ぼうとするこの時代の百貨店らしい広告の試みだ。
百貨店に限らず大型小売業というのは縁日や露店のように人の集まるところに出かけ終わればたたんで移動というわけにはいかない。そこに根を下ろし雨ニモ負ケズ、風ニモ負ケズしかない。時間や交通費も考えどこへ行っても商品やサービスに大差はないと分かれば人々は店よりも先に町を選ぶ。地域やエリアの活性と魅力づくりのためにこれから大型店の果たしていく役割と責任は大きいし重くなる。
休暇を利用して温泉へ行く場合も同じで、顧客の多くは特定の旅館や風呂だけを目指しては出かけない。出かけてお金を落とすには広範囲の納得がいる。そこへ行くまでの快適なアクセス、そのプロセスでのプラスアルファの期待、わざわざその時期を選んだ理由、周辺の設備や施設、町並みや商店のエンターテイメント性などを勘案して「そこ」が選ばれる。
・・・以下省略・・・
このコラムでは「その場所」が選ばれることの理由がとても分かりやすく語られていたのだが、読んでいて住まいの購入においてのたとえとして考えることもできるのではないかと思った。
快適な交通アクセス、周辺の利便性、町並みのエンターテイメント性、地域やエリアの魅力など住まいの購入においても同様に「広い範囲での納得」が必要といえるだろう。しかし、実際には購入できる販売価格ばかりが重要視され、その住環境(地域や景観など)は軽視されていることが多いのが現状ではないかと思う。また、住まいを供給するディベロッパーや住宅メーカーの全てが、箱物である建物だけではなく「よい住環境を供給」するという責任をきちんと果たそうとしているとも思えない。
購入してしまった方にとっては手遅れ?のケースもあるかもしれないが、もう一度「そこ」を選んだ理由を考えてみてはどうだろうか。そして、これから購入を考えている方は、責任持って「よい住環境を供給」している企業かどうかを見極めつつ「広い範囲での納得」を条件に、住まいづくりを考えて欲しいと思うのである。
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