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No.147 街づくり(分譲事業)の違いをみる  (5/3,2003)  美里学

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 正しい定義といえるかどうかは分からないが、住宅や土地を開発、分譲している企業の中で主に建物に主眼をおいて事業を行っているのがいわゆる「住宅メーカー」で、土地に主眼をおいているのが「不動産メーカー」という具合に大きく二分することができるのではないかと私は思っている。

 素人目にはどちらの街づくり(分譲事業)も一見同じように見えるかもしれないが、根本的に異なるものではないかと思える点がある。

 少し極端な思い込みといわれるかもしれないが、「住宅メーカーは建物を売る」が「不動産メーカーは環境を売る」という違いである。要するに住宅メーカーの街づくりにおける土地の役割というのは「商品である家」を売る為の手段であって、景観や良好な住環境の創出については不動産メーカーの街づくりよりも重要視されておらず、逆に不動産メーカーの方が自ら開発した土地に少しでも付加価値をつけて事業展開しようと街並や景観形成にも力をいれていると思う。

 全ての不動産メーカーが環境を売っているとはいえないし、住宅メーカーの街づくりが全て環境面で悪いとはいえないが、住宅メーカーが開発した住宅地には建物だけが建設されエクステリアは別途という形態も多いことから、少なくとも大手の不動産メーカーの街づくりの方がエクステリアまで考えた総合的な街づくりが展開されている物件が多く、良好な住環境の建設ということを考えるなら不動産メーカーの住まいづくりの方が評価することができるのではないかと思う。

 もう少し具体的にいうなら、住宅メーカーはたとえ大手メーカーが行なった街づくりであっても、エクステリアについては施工業者が計画したかのような総合的景観を考えたとは思えない物件が多いのに対して、大手の不動産メーカーのそれは建物とエクステリアを総合的に検討、計画できる技術者が関わっていると思われる街づくりが多いと思う。

 最近、住宅メーカーでもエクステリアに力を入れる企業が増えてきたと業界紙でも取上げられているが、その本質は提案力が問われる総合的な街づくりではなく、建物の売上げ減少をエクステリアも含めて食い止めようという営業上の都合が主な理由といえる。

 それでもエクステリアを別途扱いするよりはましといえるが、住宅メーカーが住まいをいつまでも「商品」としてしか扱わないようであれば、大企業となった住宅メーカーであっても物づくりの観点から見れば決して一流企業として扱うことはできない。

 住宅メーカーであれ不動産メーカーであれ住まいづくりに関わる企業は、良好な住環境を建設、提供することが企業のポリシーでなくてはならないのはいうまでもないことなのである。


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