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No.150 若松憲造のガーデニング講座「第5回 ガーデニングブームを振り返る」(最終回) (6/14,2003) 若松憲造
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ガーデニングという言葉は、ほとんどの方がご存知かと思いますが、さて、ガーデニングというのは、庭いじりと解釈すべきでしょうか?ガーデニングブームを振り返ってみます。
「イングリッシュガーデン」「コニファーガーデン」「ブルーベリー」「黄色い石の乱張り」「レンガ」「枕木」「アイアン」…これらの言葉が庭という庭をがらっと様変わりさせました。コンクリートだらけの従来の無機質な庭から脱却するには充分なエネルギーを持ったブームでした。
しかしながら、雑誌の美しい写真やテレビで紹介される素敵な映像に飛びついたのは、施工業者ではなく、エンドユーザーでした。歴史や慣例や常識というものをすっ飛ばして「素敵」・・・。
さて、困ったのは施工業者や植木・花の生産者です。雑誌や園芸書に次々と名も知らぬ植物が掲載されました。
生産者も止むを得ず、どんな木になるのかも分からない木や花を生産、やっと出荷できるようになった頃には、次々と売れて出て行きます。これが大きな問題です。生産者が木の特性を知る前に売れてしまう・・・もちろん施工業者が知る由もありません。
また、ガーデニングブームは、或る意味「万国博覧会」です。元々、日本に生息していない植物を無理やり持ち込むわけですから、生態系が崩れました。生える雑草が変わるなどなど。
植物の話のみに限らず、ウッドデッキや石材など、日本の温度差の激しさや湿気の多さには適していない材料が使われ、やってみて初めて分かった(つまりは失敗)ということが多々起きています。(ウッドデッキや枕木の耐久年数が短い・テラコッタが凍結してしまう・・・)
ガーデニングブームは、冷ややかな目で眺めていました。そして、これが近い将来すたるブームであることは明らかでした。
そもそも草花の手入れを年中続けることは誰でもできるわけではないからです。その上、ガーデニングとは住む人がすることであって、私たち施工業者がしてあげることでは決してないはずです。業者に草花の植栽まで依頼している時点で単なるスタイルや完成品への憧れと言えないでしょうか?造園という言葉すらガーデニングという言葉にすりかわってしまったことは大きな問題です。ガーデニングは季節ごと、年毎に変わる軽さを持っていますが、造園は、何十年何百年残る重みを持っているはずです。
が、或る意味感謝すべき点もあります。
1.庭は建物を引き立てるということをより多くの方に実感して頂けたこと
2.景観の大切さに気づくきっかけになったこと
3.これから庭をつくろうという方には、良い見本も悪い見本もたくさんできたこと
良い面・悪い面と両方ありますが、これからは次の課題が残されています。
1.生粋の和風住宅・庭園と超洋風の住宅・庭園との街並としての調和をいかに図るか
2.万国博覧会状態の住宅地を海外の人が見てどう思うか?日本庭園を期待してがっかりしないだろうか?海外の人たちが日本の現代の庭園に憧れを持つような、そして、使い勝手が良く、手入れのしやすい新しい日本庭園もしくは、case of Japanese(日本の場合)を私たち設計・施工業者が提案しなければ いけない。
転換する為の大きなうねりの助けとしてはガーデニングブームは必要だったかもしれませんが、今後の対応もしっかりしていかなければいけませんね。徹底した総括が必要と思われます。
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