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No.151 分譲住宅の企画について−部屋数が多いから売れるのか−  (6/27,2003)  美里学

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 某住宅メーカーの営業マンと話す機会があり、ある分譲物件の販売パンフレットを見せてもらった。その時、彼曰く「最近は5LDKしか売れないので次回からは5LDK主体で計画する」というのである。しかし、パンフレットを見て売れない理由が4LDKのプランが悪いのではなく、分譲事業全体の企画が悪いのだと直感した。
 その理由は、

・4LDKと5LDKの販売価格差があまりないこと
・同様に延床面積の差があまりないこと
・南宅地と北宅地の宅地評価差が少ないこと
・相対的にプラン内容が均一的なこと etc

 ところで、5LDKという間取りは通常2階に主寝室を除いて洋室が3部屋あるプランが多いのだが、子供が3人でどうしても3部屋必要というような人は実際には数少ない。では何のために使用するかというと決まって「予備室」と答える。要するに、「同じ値段なら部屋数が多い方が便利かも・・・」という単純な発想で5LDKが選ばれていることがほとんどなのである。

 さて、今回の事例のような、4LDKが残ったから次の事業は5LDK主体で行うという発想は実に低次元であり、事業戦略も何もあったものではない。

 そもそも、分譲事業というのは1件のプラン内容よりも全体の企画がポイントで、分譲戸数によって金額や規模のメリハリをうまくつけ、できるだけ早く売りきらなければならないものだ。だから、事業の目玉として意図的に小さな4LDKを安く値付けした物件や、高額だが面積が大きく尚且つ二世帯同居ができるような物件は早く売れるという結果になる。

※全て5LDKのプランにしたところで売れ残るものは残るのである。

 大手メーカーも分譲事業における企画の重要性を理解していないばかりか、期末に向けて売上げが足らなそうであれば建売りを実施するという傾向がまだまだ強いようだ。しかし、そのような企画を疎かにした物件は必ず売残りを出すことになり、結果的には値引きや経費をかけて売らないと売れないという逆効果になってしまう。

 一般の購入者には企画力の優れた物件かどうかをなかなか見抜けないのが辛いところかもしれないが、逆に見抜けさえすれば希望の住まい購入に一歩近づいたといえるのではないだろうか。


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