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「買手市場」、「売手市場」という表現を新聞の経済面ではよく目にするが、住まいの購入にあって現在のような状況は実際にはどちらと考えるべきなのだろうか。
金利も低く政策上の優遇も受けられることができるから、消費者からみれば売手市場ではないかと思われるものの、実際には消費者ニーズは年々高まり納得できない物件には手を出さないため、売手からみれば買手市場という感覚なのかもしれない。
さて、実際に広告やチラシを見ていると「年内入居可」、「年度末には入居可」、「夏休み入居可」というような入居時期で消費者を誘導しようとしている点は住まいの供給側、すなわち売手が主導権をとろうとしている様子もうかがえるが、「・・までに入居可」というようなチラシはまだしも「低金利の今が買得」、「・・月から金利が上がります」というような表現に加え、未完成販売しているような分譲物件等は消費者に購入をあおりたてているといっても言い過ぎではないと思う。
特に、年度末(3月)や期末(9月)の受注確保に向けて売上げを重視しようとするため、1月や7月には未完成状態で売出されるという傾向がよくみられるのも事実なのである。
過去の経験から未完成販売の問題点を挙げると、
- 現物を確認せずに購入しているため完成後あるいは入居後のトラブルが多い
- 販売期間も長くなるため集客にコスト(人件費や宣伝費)がかかる
- 完成時に売残り物件があるとイメージ的にマイナスになる
など、目先の売上げ数字確保以外に売手、買手ともに冷静に考えればメリットはない事業手法といえる。
実際に、計画的な事業スケジュールを組んで実施しているならこのような未完成販売などはありえないのだが、リストラによる設計者の人員不足により営業主体で事業の計画が進められたり、不況の影響で建替え需要(注文住宅)の売上げ減少分を分譲事業で補おうと考えている住宅メーカーも増えてきていると聞く。
当面、買手市場、売手市場何れにせよ、欠陥住宅や計画不備な物件が減るということはあまり期待できないのかもしれない。
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