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No.157 最近の住宅メーカー (10/6,2003) 美里学
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従来なら土地を保有している建替え顧客をターゲットとしていた住宅メーカーも、少し前から土地を保有していない1次取得者向けへの分譲事業に力を入れはじめたところがあった。
というのも、40-50歳台は将来の先行きに不安を感じていることから、特に建替顧客の動きが鈍っており、土地を保有していない若い1次取得者をターゲットとしなければなかなか建物が売れなかったのである。実際に、住宅展示場の来場者も同様に土地を保有していない1次取得者の割合が多く、その大半が20歳後半から30歳台ともいわれている。
これまで多くの住宅メーカーが建替え層をターゲットにしていた理由というのは、建替え層は土地購入の必要がなく建物本体に予算を多くかけることができるため、住宅メーカーにもメリットが大きかった。しかし、1次取得者には土地と家をセットで安く売らなければならないため、商品である建物本体の利益率を低くして販売しなければなかなか売れないという頭の痛い状況が続いていたのである。
また、この時期になっても過去に購入した土地が売れないままで残っているような不良資産も多く、新規で優良な土地の購入をしないと事業が行えないものの、不良資産も処理しなければならないという苦しい時期でもあったのだ。
注文住宅(特に中高級物件)を売りにしていた住宅メーカーですら低価格の分譲住宅に目を向け、若い1次取得者層を物色し合っているという状況をみると、確かに住宅産業の先細りは急速に加速してきたのではないかと思われる。
ただ、建替住宅の仕事がなくなっているわけではなく、地場の優良な工務店やディベロッパー、設計事務所には仕事が激減しているわけではない。
ところで、そのような地場企業と全国規模の住宅メーカーは一体どこが違うのだろうかと考えると、顧客が安心して住まいづくりを頼める体勢になっているかどうかということなのではないだろうか。残念ながら大手の住宅メーカーであれ、皆顧客に良心的かといえばとんでもない誤解なのである。
大手メーカーになると営業の口は上手いが、大勢の営業に対して小人数の設計や工事、アフター担当では顧客の立場に立った良い提案などできるものではない。また、営業によっては打合わせに設計を立ち会わせると顧客が迷い契約に時間がかかるという理由で、営業主導で打合わせが行われるようなこともあると聞く。
最近になって、1次取得者の購入も鈍り始めたため、再度建替えや中高級物件の受注にも力を入れはじめているのだが、とにかく競合が多い業界だけに、顧客もしっかり住まいづくりに取組まなければ営業の巧みなトークに満足の行かない住まいを掴まされてしまう可能性も大きいといえる。
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