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No.159 身近なところにある広場【コモンスペース】 (10/31,2003) 美里学
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過去に、都市基盤整備公団(旧住宅都市整備公団)や行政、大規模ディベロッパー等が開発してきた団地には、都市公園法施行令上の決まりきった配置、規模の広場(近隣公園や街区内公園)は設置されているものの、生活に密着した身近な位置にある小さな広場(以下「コモンスペース」)が設置されているケースは少ない。
理由は色々あると思うが、広場のような公共的要素の施設の配置は最低限の法的条件をクリアしたものだけで十分なわけで、必要以上に費用をかけてつくることは維持管理も含め税金の無駄づかいというのが公団や行政側の言い分であり、売り地が少なくなるという事業者側の本音でもあるのだ。
ところが、最近では住宅の購入者が若年化してきたこともあり、入居後小さい子供を身近で遊ばせることができるスペースとして、また、母親達のコミュニティーの場としてコモンスペースを望む声は少なからずあるのである。
また、最近の住宅地は売れるために価格優先で敷地を小さく分割されるようになり、宅地密度も上がっていることなどからも、できれば身近なところに小さなコモンスペースのひとつでも計画してあげたいというのが設計者としての希望でもある。
しかし、住宅事業者は良い住環境をつくることよりも、新規着工戸数をあてにした住宅事業から脱皮できないところがあり、出来るだけ売り地を多く確保し、数多く新しい住宅を建設しようとする利益優先の姿勢を変えることが出来ずにいる。
また、税金も、無駄な土木事業や管理費の検討もいい加減な箱もの建設にとめどなく使われているものの、コモンスペースのようなもっと身近なところで住民に喜ばれるだろうものへの使用はなかなか認めてもらうことはできないのである。
参考までに、建築大辞典には、コモンスペースとは『不特定の人が使用する事を前提とした公共的な空間(パブリックスペース)ではなく、当該入居者の日照やプライバシーの確保、居室から眺められるまとまった緑のスペースとして住環境を保持する空間。これを利用、共有することによって、居住者が近隣の良い関係を形成するのに役立つものと考えられる。』と記されている。
コモンスペースは、公共的な空間でないと記されてはいるが、住宅購入者のニーズとして、また地域コミュニティーのためにも必要性が望まれるのであれば、これからの住宅地開発には積極的に取り入れていくべきもののひとつではいかと思うのである。
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