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No.160 住まいづくりにおけるソフト重視の裏側  (11/17,2003)  美里学

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 最近、住宅メーカーや不動産会社が有名な芸術家や建築家、或いは有名ブランドと組んでマンションや分譲住宅、新商品等の開発等が行われているが、何故このような展開が行われるようになったのか一般エンドユーザーは考えたことがあるだろうか?

 マンションに関しては供給過多になりつつあり売残り物件も目立ち始めてきている。もはや利便性というハード面だけではユーザーが満足しなくなってきていることが、有名建築家や住宅設備機器メーカー等と組んで事業展開しようというきっかけになっているのである。

 また、戸建住宅でも購入意欲のある世代は20代後半から30代と若い世代が多い。当然、30代から40代を購入者層として商品づくりをしてきた住宅メーカーは流行に敏感な若い世代をターゲットにした商品を開発しなければならない。そこで、話題性のある建築家やデザイナーと組んでモダンな物件の開発を行ったりしている。

 有名な生活雑貨店や電鉄系企業が組んで展開している複合住宅街もあるそうだが、生活雑貨店がプロデュースする方が生活感をイメージしやすいということから「手の届くぜいたく」を意識し住宅デザインやインテリア、エクステリアの設計も行なわれている。

 このように供給が増え競争が激しくなってきているため、ハード面だけではなくソフト面がどれだけ充実しているかが求められるようになっているのであるが、ここで購入を考えている顧客にはもう一度よく考えていただきたい。住宅メーカーや不動産会社は家を売ることが商売である。当然どのような家をつくれば売れるかということを必死になって考えてくる。たまたまその企画が当たればその物件は売れるのかもしれないが、顧客がその企画の本質を理解し住みこなすことができるかといえば必ずしも皆が「YES」ではないと思うのである。

 おそらく、30年以上もかかってローンを返さなければならないのに、10年先のことも考えられていない人が非常に多いと感じながら設計しているのも私だけではないと思うが、住まいに関しては消費者心理がくすぐられたからといって流行物を購入するかのような感覚で購入を決断すること自体問題なのではないだろうか。

 日本では子供の時から住まいについて学ぶ機会が非常に少ないだけに、住まいの購入に当たっては真剣に学習しなければ、住宅メーカーや不動産会社のオモウツボにはまってしまうのかもしれない。


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