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No.166 若い施主のニーズ −1 (2/7,2003) 美里学
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最近の若い人が家を建てるときの打合わせでは「普通の家はいや!」という言葉がよくでてくる。具体的なニーズとして、
- リビング階段にして欲しい
- リビングに吹抜けが欲しい
- オープンタイプのキッチンにして欲しい
- リビングと一体的なデッキが欲しい
- 明るい南欧風の外観にして欲しい
等がよく口に出される代表である。
色んな雑誌やテレビ番組では確かに上記のようなスタイルでプランニングされた住まいを見かけるが、マスコミで紹介されているものの多くは完成時のものであり、そこには実際の生活感を感じられないことが多い。そこで、上記のようなプランで実際に生活をはじめるとどうなるのかちょっと紹介しておこう。
「リビング階段」はリビングやダイニングにいながら2階に上がる子供達の様子が分かる半面、来客時にも子供達は必ずリビングやダイニングを通らなければならないという欠点がある。この欠点を最小限におさえた階段位置で計画しておかなければ将来的(子供が成長した際)には不便を感じることになる。
「リビング吹抜け」は確かに雰囲気はよいが、空調面で非常に効率が悪い。また、掃除や照明器具のランプ取替え等のメンテナンスのこともよく考えておかなければならない。また、平面的に狭いスペースに無理矢理つくられたような吹抜けはかえって圧迫感を感じることになる。
「オープンタイプのキッチン」は広いキッチンやダイニングにセンスよく計画できればすてきだが、通常のキッチンよりも収納スペースが少なくなるため収納計画がきちんとできていなければ雑然としたキッチンがダイニングやリビングから見えることになる。
「リビングと一体的な屋外空間」といいながら建物のプランができてから外廻りの注文を付ける施主がいるが、本当にそのようなスペースを望むのであれば建物のプランニング段階から屋外スペースの検討もしておかなければならない。だが、実際は多くの人が後から希望するため上手くプランできないことの方が多い。
間取りの計画段階で、施主の要望であれプランニング上の欠点を感じるのであればそれを施主にきちんと伝える義務が設計者にはある。しかし、施主のことを考えている良心的な設計士ばかりではないので、エンドユーザーとしても長所よりも「短所は何か?」ということを認識しておかなければ後で後悔することになる。
※「南欧風の外観デザイン」については次回をお楽しみに。
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