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No.170 住まいの防犯について考える  (3/20,2004)  美里学

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 一昔前、日本は「水と安全はタダ」とよくいわれたものだが、近頃単なる空き巣ではない浸入による凶悪犯罪が増えてきているだけに住宅業界の動きも色々と活発なようである。

 ある住宅メーカーでは、住宅商品の全てを「防犯配慮住宅」として標準仕様を切替えたと新聞で紹介されていた。1階の窓ガラスの全てを一般的なガラスを破るのにかかる時間の24倍以上という「復層ガラス」への切替えや室内のモニターで玄関の様子を確認できる「テレビドアホーン」も標準装備されている。

 他のメーカーでも、室内の様子を携帯電話の画面に送信できるサービス(有料)や購入者に対して、電話で警備会社の警備員に現場急行を要請できるサービスが安価で受ける仕組みが用意されている。

 また、地域全体に24時間常駐の警備員を配置し全戸に不審者の侵入を通知する防犯システムが装備されている団地も話題になっている。この団地では、警備員が1日数回の巡回を行う他、緊急の呼出しにも駆けつけてくれるとのこと。入居者専用のサイトもあり、公園などに設けられたウェブカメラの画像を各家庭のパソコンで見ることもできる。(プライバシーの問題は一部では指摘されているようだが・・・。)

 このような取組は大手メーカーだからこそ標準的に採用をすることで安価に供給できるのかもしれないが、中小の工務店や既存の建物での対応は大変なことなのかもしれない。

 ところで、業界の人間であれば狙われやすい敷地というのはある程度想像つけることができたのだが、最近では想像もつかない手口での侵入が多くなっている。作業服姿で、如何にも工事を請負っているような格好で堂々とバルコニーや庭から浸入されてはお手上げである。

 かといって何の対策もとらないよりはましだと思うが、何といっても一番の効果は地域ぐるみで防犯意識を高め街中に人気が絶えないことではないかと思うのである。そういう意味では、入居者の年齢層に偏りのある安価なミニ開発や郊外の大規模団地よりは人通りの多い市街地の方がよいのかも・・・。

 住宅を供給する企業も購入を考えるユーザーも、復層ガラスだの防犯システムだのハード面だけに目を向けるのではなく、本来の地域コミュニティーの重要性を再認識する時期にきているといえるのではないだろうか。


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