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No.184 100%満足できる住まいづくり (10/29,2004) 美里学
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公社、公団をはじめ住宅メーカーの分譲事業のチラシなどを見ていると、全てにおいて完璧な住まいであるかのような表現が多く見られるが、果たして100%満足できる住まいづくりは可能なのだろうか。
子供の成長や家族構成の変化、また社会状況の変化など時間は動いている。それ故、仮に購入時には満足できていたとしても、将来的にも満足できるかどうかきちんと考えられている人は実際には少ないと思う。
例えば、設計者自らが住まいを計画するような場合には、100%に近い計画をたてることができる可能性は一般の人よりも高いかもしれないが、設計者に住まいに対するニーズを伝えられても実際のところ他人の考えを理解するには時間もかかるし、設計者が理解できないようなことについてもニーズであれば応えようと努めなければならないことなど、実際には提案に確信が持てないまま作業を進めなければならないことも・・・。
また、住まいを購入或いは建替えることによって得られる満足も、住まいを得たという物理的満足、家族との交流やだんらんが持てるようになったというような精神的満足、そして予算内で納めることができたという経済的満足など施主によっても満足の度合いは様々といえるだろう。
最近は、ローコスト&ハイグレードというような時には無茶な要望にもできるだけ応えようと何とか優先順位をつけながら計画を進めていかなければならないのが現状で、そのためには犠牲にしていただかなければならないこともきちんと説明、理解してもらわなければならないようにもなってきている。
以前、【公的機関の住宅設計条件】で、公的住宅のてんこもりな住宅設計条件を取上げて指摘したことがあるが、私の経験からも施主の要望を全て満たすことができた物件はほとんどない。旧公団や公社が指定する多くの設計条件に基づいて計画したところで、その結果が全ての人にとって100%満足できる住まいになるかといえばそのようなことはありえないだろう。
悲観的な考えといわれるかもしれないが、100%満足できる住まいなどありえないという認識で、何をどれだけ妥協するかを明確にすることが、結果的には満足感を高めることにつながるのではないかと思うのである。
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