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No.194 守ることが難しいルール  (3/25,2005) 美里学

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 地域や住宅団地によっては様々な規制やルールがあり、それらに従って住まいを計画していかなければならないのだが、そのルールの中には非常に判断の難しいものがある。

 高さや壁面後退といった具体的な寸法で規制するものは分かりやすいのだが、デザインや色彩のような景観に関する規制は、基準を明確にするのが難しいだけに、設計側も指導する行政側も苦労することが多い。

 先日も、塀に関する規制で「垣又は柵は透過性のあるもの・・・」との地区計画の規制がある住宅地の計画を行った。行政に、この透過性の基準について問い合わせたところ、的確な回答はなく、「申請図面で判断させて欲しい」とのことだった。

 しかし、図面がなければ判断できないというのは非常に困る話で、協議や打ち合わせにも手間がかかり、施主への提案や説明も面倒になる。また、行政の担当者によっては好みも異なるため、担当者が変われば指導内容も変わってくることも・・・。そのため、良い景観を形成するのが目的のはずの規制により、入居者同士でトラブルになったりするケースがあるのも事実。

 「垣又は柵は透過性のあるもの・・・」という規制を設けている地区や住宅団地は意外と多いのだが、例えば具体的な数値(透過率等)で規制してもらえれば、誰もが判断しやすいと思うのだが、あまり細かな規制を設けるのはそれはそれで行政側は嫌うのである。というのは、細かな規制を設けると、必ずその規制を逆手に取ったような計画が行われるというのが理由のようだ。

 規制やルールというのは、対象になる人がその目的を理解して守ろうとしなければ意味がないのだが、住まいに関しては、「自分の敷地に自分の金で建てるのに何故注文をつけられるのか!」という人がまだまだ多い。また、そのような人に限って、周りに対しては良い環境を求める傾向も・・・。

 何もかも規制やルールで締め付けることがよいとは思わないが、何の約束事もなく、良い環境を維持することもまた困難なこと。住環境の維持の重要性を広く認識してもらい、良好な街並みが増えるのには、まだまだ時間がかかりそうだ。


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