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No.198 阪神大震災から10年後耐震化の現実  (5/28,2005) 美里学

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 今年に入っての新聞の切り抜きを整理していて、やけに震災関連の記事が多いなと気付いた。特に今年は阪神大震災から10年目ということもあるし、昨年新潟で起こった中越地震やインドネシアの津波災害の影響もあったかもしれない。

 ところで、写真や映像で紹介されている神戸の復興状況を見ていると、完全復興したかのように感じてしまうが、実際には、インフラ整備や市街地再開発のような復興事業が優先されているだけで、古い建物の耐震化についてはまだまだ後回しにされているのが現実のようだ。

 新聞で紹介されていた記事によると、兵庫県の10市10町(現在は合併で11市6町)の公立小中学校で、81年以前の旧基準を補強や改修して新基準並に耐震強化された施設は、体育館や校舎2379棟の内10.8%の257棟(今年度見込み)しかないとのこと。

 行政の言い訳としては、不況による財政難を理由にしたり、全棟建替えを進めているから、とのことであるが、全て建替えが終わるのには40年先になると試算している市町村もあるとのこと・・・。

 しかし、よく考えてみていただきたい。子どもたちがどこで一番多く時間を過ごしているかということを。それは、まぎれもなく学校である。朝の8時過ぎから課外授業まで含めると16時ごろまで実に1日の3分の1を学校で過ごしている。

 本来なら、子どもたちを災害から守らなければならない、また時には緊急の避難施設の役割も担うその学校の安全基準が、震災10年後の今も古い基準のままなのである。

 不況だとはいえ、個人資産である住宅の場合は、1件当たり100万円程度かけてでも何とか手を加えようとしているのに、行政だけが不況を理由にして安全対策を後回しにしているのは怠慢といえるのでは。

 今、話題になっている公務員の福利厚生のために運営されている互助団体への補助金や交付金に何億円も支出している場合ではない。当然「全額削除」してでも学校の耐震化に取組むべきといえるのではないのだろうか。


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